n階導関数を極限で表す
主張
と表される.
証明
nに関する数学的帰納法で示す.
のとき,式(1)は
となり成立.nのとき成立するとして,n+1階微分を考えると,
ここで帰納法の仮定を利用して,
これは2変数関数の2重極限の表式であり,本来はこの極限が存在するかどうかも調べなければならないのだが,この極限が存在するとすればどういった式になるかということを考えたいので,何も考えず2変数をくっつけてしまう.として,一変数の極限にしてしまう.
式(2)の,2番目の総和において,インデックスをと変更する.
こうすることで式(2)の1番目の総和と足し合わせることができる.二項係数の性質を用いて,式(2)を変形すると,
が得られる.のときは足せないが,この総和に組み込めることは簡単に確認できる.